インデックス投資での長期保有で大きな成果をあげるには?

投資全般

本日2/14時点で、株式市場が少々荒れ気味な様相を見せております。以下の通り、米国市場ではダウ平均が一時750ドル超の下落しております。これまでの米国株の上昇ぶりを見ていると、もう少し大きな調整がいつ来ても不思議ではないように感じております。

インデックス投資は本当に素晴らしい資産形成方法であるものの、相場の下げで、資産がみるみると減っていくことは非常につらいことでもあります。今回は、インデックス投資の長期保有の素晴らしさを改めて認識して、一方で、なぜその素晴らしい手法を続けることが難しいのかを確認したいと思います。

なお、私は48歳で長年勤めた会社を退職し、いまはFIRE達成者となっております。今回の記事を通して、皆様の資産形成を加速させ、FIREの助けになるのなら、私も大変うれしい限りです。

よろしければ、私のFIREまでの道のりや私のプロフィールもご参照ください。

長期投資の重要性

S&P500やオルカンの長期投資は本当に素晴らしい手法です。皆様のFIREへの最短経路と言っても過言ではないでしょう。

長期的に見れば、株式市場は上昇傾向にあります。歴史的に見ても、S&P500やオルカンは平均年率8%以上のリターンをあげています。これは、銀行預金や国債などの低リスク低リターンの商品よりもはるかに高いです。

以下はS&P500の長期の成績です。リーマンショック、コロナショックなどの暴落を経ても、長期で見ればしっかりと成長していることが分かります。Yahooファイナンスから作成、引用

また、インデックス運用は手間がかかりません。S&P500やオルカンは、米国や世界の代表的な企業を幅広く組み込んだインデックスファンドです。つまり、個別の株を選んだり分析したりする必要がありません。毎月一定額を積み立てるだけで、自動的に分散投資ができます。
最後に、インデックス運用はコストが低いです。S&P500やオルカンは、インデックスに連動するだけで、積極的な運用を行わないため、運用費用が安く抑えられます。また、売買を頻繁に行わないため、手数料や税金も節約できます。

以上のように、S&P500やオルカンの長期投資は、高いリターン、低い手間、低いコストという3つのメリットがあります。これらは、早期退職を目指す人にとって非常に魅力的な投資方法だと思います。

長期投資が続かない原因

インデックス投資の果実を最大限に受け取り、FIREを達成するには、長期投資を続けなければなりません。ですが、多くの人はこの長期投資を続けることができません。

データによると、投資信託の平均保有期間は2.5年と、長期投資とは言えない短い期間であることが分かっております。

QUICK資産運用研究所は、投資信託の購入口数と解約口数の関係を追跡することで、より実態に見合った平均保有期間を推計する方法を開発したとのことで、調べによると、2020年末時点では保有期間は2.5年となっています。

つみたてNISA対象ファンドは、2.1年とより短い期間になっています。

MONEY PLUSから引用

このようになってしまう原因は何でしょうか?

短期的な値動きに一喜一憂すること

株式市場は日々変動します。時には大きく上昇し、時には大きく下落します。
このような値動きに目を奪われて、短期的な利益や損失に一喜一憂することがあります。しかし、これは長期投資にとって不利な行動です。短期的な値動きに左右されて売買すると、以下のデメリットがあります。

– 市場のタイミングを外す可能性が高い
– 手数料や税金がかかる
– 心理的なストレスが増える

長期投資をする場合は、短期的な値動きに目を向けるのではなく、長期的なトレンドに注目することが大切です。歴史的に見ても、株式市場は長期的に上昇傾向にあります。
そのため、短期的な値動きに惑わされずに、長期的な視点で市場の成長を信じることが必要です。

損失に対して、2倍の痛みを感じること

人間は心理学的に、損失に対して利益よりも強い感情を抱きます。これを損失回避性と呼びます。損失回避性は、損失に対して利益の2.5倍の痛みを感じると言われています。

トベルスキーとカーネマンの研究では、失ったときに感じる悲しさの大きさの方が、同じものを得たときに感じる喜びの大きさよりも、2.25倍大きいと推定されています。

日本生命 日本生命保険トップ 知る・楽しむ 新社会人のための経済学コラム 第152回 損失は利得より約2倍大きく感じる?!―損失回避性とは より引用

このため、株式市場が下落した時に、損失を確定させずに持ち続けることが難しくなります。逆に、株式市場が上昇した時に、利益を確定させてしまうことが多くなります。

しかし、これは長期投資にとって不利な行動です。損失を確定させると、市場の回復に乗れなくなります。利益を確定させると、市場の成長に参加できなくなります。

長期投資をする場合は、損失回避性に打ち勝つことが大切です。
損失や利益は紙上のものであり、実際に売買しない限り確定しません。
そのため、市場の変動に惑わされずに、長期的な目標に忠実になることが必要です。

知識や情報が不足していること

株式市場に関する知識や情報が不足していると、長期投資に自信を持てなくなります。知識や情報が不足していると、以下の問題が起こります。

– 市場の仕組みや動向が理解できない
– 投資信託の特徴や選び方が分からない
– 自分のリスク許容度や目標が明確でない

これらの問題は、長期投資を継続することを妨げます。常に市場の変動に不安にかられ、正しい判断ができなくなるためです。

長期投資をする場合は、知識や情報を充実させることが大切です。市場の仕組みや動向を学ぶことで、市場の変動に対する理解度が高まります。自分のリスク許容度・自分の投資スタイルが定まります。

これらの知識や情報は、インターネットや書籍などで簡単に入手できます。また、お金を払ってまで、専門家やアドバイザーに相談する必要も特にはありません。ごくごく簡単にこれらの知識を身に着けることできるのです。知識や情報を得ることで、長期投資に対する信頼感がさらに高まり、この知識が継続する力となります。

売りたくなったらどうするか?

長期投資を始めることは実に簡単です。ですが、続けることは大きな忍耐力を必要とします。市場の変動や自分の感情に揺らぐこともあります。そんな時に売りたくなったらどうすればいいでしょうか?

長期での成長性を信じる

S&P500やオルカンなどのリスク資産には暴落が必ず発生すると理解し、今がまさにそのタイミングであると理解することです。また、一度暴落が始まると回復するのにも時間がかかるものなのです。

リーマンショック時は、S&P500でも、ドルベースであれば4年程度、株価の回復に時間がかかりました。ですが、その期間が一生続くということは考えにくいです。暴落している資産は、平均に回帰するという性質から、翌年以降に大きく上昇することが多いです。

具体的には、S&P500のドルベースであれば、リーマンショック時の2008年に確かに-37%と大暴落しました。ですが、翌年2009年は26.5%, 2010年は15.1%, 2011年は2.1%, 2012年は16.1%と、大きな回復を見せました。

このように知ることこそが、知識を得ることこそが、長期投資を続ける強力な助けになります。

何のためにインデックス投資をしているのかを振り返る

私は、特に早期でのFIREを後押ししたいために、このブログを立ち上げました。

このブログの皆様であれば、ご理解いただけると思いますが、人と同じことをしていたのであれば、その成果も平凡なものとなってしまいます。卓越した成果を達成したいのであれば、それなりの忍耐が必要となります。FIREを達成したいのであれば、日々の小さな値動きに一喜一憂するのではなく、大きな心で受け止めましょう

私なりの対処

日々の値動きに心を動かされたくないのであれば、長期投資でFIREを目指したいのであれば、証券口座へのログイン回数を極力減らし、資産の確認の頻度を減らすことです。私の場合は、3か月に一度のタイミングとしておりました。おそらくそれ以上の頻度で、リスク資産を確認する必要はあまりないでしょう。確認したからと言って、増えるものでもありません。

また、趣味や自己研鑽などに熱中する、没頭する、というのもよい手段です。

インデックス投資とは適度な距離感をもって、長期に付き合っていくことが何より重要なのです。

サマリー

今回の記事では、インデックス投資の長期運用のすばらしさを改めて確認し、また、なぜその長期投資が難しいのかを記事にしました。

  • 短期的な値動きに一喜一憂すること
  • 損失に対して、2倍の痛みを感じること
  • 知識や情報が不足していること

また、暴落時の困難な局面では、具体的には以下を思い出していただければと思います。

  • 長期での成長性を信じる
  • 何のためにインデックス投資をしているのかを振り返る

今回の記事が皆様のFIREの助けとなれば、本当にうれしい限りです。

今回も、最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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