早期退職の具体的な段取りを実際に意識しだすと(これは数か月以内あるいは半年以内というスケジュール感だと思います)、経済的に破綻しないだろうか、FIRE後に再び労働しなければならなくならないか、ということを何度も考えるようになると思います。
また、固定的に得られていた給与が今後は頂けなくなるのですから、それなりの不安を覚えてしまうこともあるだろうと思います。
私の場合も、何度も何度も、やめようか、残ろうか迷いました。
ただ、この種の不安や迷いというものは、知らないから・わからないから、発生してしまうということも多数あると思います。
多くの場合は、正しい知識を持てばそのような不安の半分以上は消し去ることができるものであり、まずは調べること・知ることが重要だと思います。また、正しい知識は、次の正しい行動につながります。
実際に早期退職するのであれば、各種会社の退職の制度、退職金、退職後の社会保険、各種税金などたくさんのことを知っておく必要があります。そのうち、今回は会社の制度面についてお話しさせていただければと思います。さらに、退職後の住居をどうするか、将来の支出についてファイナンシャルプランナーにも相談するか、なども考えておいたほうが良いです。
今回の記事の対象や前提条件ですが、
- 数か月以内あるいは1年以内に退職しようと考えている方
- 退職後、数か月から数十年は再就職しない方
を対象の読者としてとらえております。FIRE後に必要となる資産をどう増やしていくか、というテーマも重要ではありますが、今回は制度的な部分として、以下の4点を確認していこうと思います。
- ボーナス
- 社宅
- 有給休暇
- 退職金
ボーナス
通常、ボーナス(賞与)の支給要件は、「支給日に在籍している社員であること」、という企業が多いようです。ですが、それ以外の要件として、「支給対象期間に在籍している社員であること」という場合もあります。
この「支給対象期間」の意味ですが、例えば冬のボーナスが12月に支給される場合には、4/1~9/30まで社員でいる必要があること、という意味になります。
冬のボーナスの支給要件が、9月までの在籍なのか12月までの在籍なのかは、重要な点ですので、人事規定を確認しましょう。
また、この辺りは、できるだけ周囲にばれないように内密に確認したいのもわかるのですが、大事なことですので、人事部にも解釈をきちんと確認しましょう。
人事部からあなたの上司へ、「XXXさん(あなたのこと)が退職日とボーナスの確認をしている」というようなプライベートな話をされることは、今どきはないだろうと思います。
ただ、そこが心配な場合は、信頼のできる人事担当を見つけておき、その人のつてを使って確認するなどしましょう。私の場合も、知り合いの口の堅い人事担当者経由で調べてもらいました。
社宅
退去の1か月前または2か月前に、社内の社宅担当者に通知することになっているケースが多いようです。
また、退職後、最長いつまで、社宅を現状の費用で利用できるかも合わせて確認しておきましょう。
少なくとも通常退職日までは利用できると思われます。
会社によっては、退職後、3か月まで利用できる場合もあるようです。一般には、社宅は、通常の賃貸よりもかなり安い料金で利用できますので、経済的な観点であれば、できるだけ長く利用したほうが良いだろうと思われます。ですので退職後の住宅費まで合理的に考えると、退職後、社宅にいつまでとどまるのか、ということが決まらないと、実際の退職日も決められないことになるだろうと思います。
さらに、少々細かい話になりますが、不動産営業との立ち合いは、社宅返還後でもよいのか、などの段取りも早めに確認しておきましょう。
引っ越し荷物搬出の後、社宅返還時の不動産担当者の立ち合いが同日にならない場合、無用なホテル代などが発生する可能性もあります。
FIREを目指すなら、このような細かい調整も早めに実施していきましょう。
有給休暇
FIREを志すような方であれば、私から申し上げることはございません。上司へ伝える日や引継ぎ日を抜かりなくスケジューリングして、有給休暇を無駄にするなどはなさらないように気を付けましょう。
私の場合は、退職の3か月前にはお伝えしておりました。有給が約35日残っており、これだけで約1.5か月はまるまるお休みできます。残りは引継ぎに使います。
退職金
私の会社では、数年前から退職金シミュレーターが使えるようになりました。私はこれで簡単に計算できました。
ない場合は、退職金のシミュレーションを人事部にお願いしましょう。数年前までは、私の周囲には、人事部に計算を依頼しているかたが普通にいらっしゃいました。
後述予定ですが、一時金で受け取るか、年金タイプで受け取るかは、税金や退職金控除も含めて、よくよく調べる必要があります。
今回もご覧いただきありがとうございます。
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