2024年1月22日時点で、ドル円は148.02円とここ数か月の間ではかなり円安になってきております。これまで多くの資産をドル建ての株式・ファンドで持っている方は、目に見えて資産が増大していることと思います。半面、これから新NISAなどでリスク資産を買い続けていく方には、少し怖い感じもするだろうと思います。あるいは、この流れに乗り遅れまいと計画以上にリスク資産の購入を考えている方もいるかもしれません。
どちらにせよ、S&P500やオルカンに関心があり、毎日の為替の動きをニュースでチェックしてしまうのであれば、どうしても気を揉んでしまうことだろうと思います。
ただ、私としては、そのようなスタンスはあまりお勧めいたしません。なぜなら、為替の予想というものはプロでも非常に難しいからです。
私も48歳で早期退職できましたが(その経緯はこちらから、私の保有資産についての考えはこちら)、リスク資産を毎月少しずつ積み上げてこれたことが非常に大きいです。日々の為替の動きに一喜一憂していては、間違いなくここまでのことはできませんでした。
ですので、この記事を通じて、日々の為替の変動に気にすることなく毎月積み立てを続けていく継続力が大事であると繰り返したいのです。
為替が変動してしまう背景
為替は、世界中の政治・経済・金融・文化・宗教・紛争・要人の発言などなど様々な要因に影響されます。これらの要因一つ一つは、いつもいつも予測不可能なことが多く、かつ相互に影響しあって複雑に動いてしまうものです。
現実を見ても、為替のトレーダーや経済評論家も為替の予想を外してしまうだろうことはよくあります。たとえ、同じデータを見せたとしても、彼らは異なる多種多様な意見を主張します。
2023年下期の為替の予想
為替の予想は本当に難しいです。下の画像は、週間エコノミスト2023/8/23号の、各社のドル円の予想です。
週間エコノミスト 2023/8/23号 抜粋
この予想は、2023/8/23号時点のもので、2023年下期=2023/7/1~2023/12/31の区間を予想しております。
では、この区間の為替の動きを見てみましょう。
TradingView提供のチャートを引用、本チャートはTradingViewに帰属します
実際はどうだったかというと、この区間では151.7円まで円安が進んでおりました。すべての会社の上限値予想を突き抜けて円安が進みました。
私は「彼らの為替の予想の能力が低い」、などと申したいわけでは決してありません。上の通り、為替の動きには様々な要因が複雑に絡み合い、そのため予想が結果論としては外れてしまった、ということなのだろうと思います。
なお、結果論ではありますが、市場の参加者もFRBがなかなか利下げに前向きにならなかった、というのが大きな理由だろうと後付けで考えます。
為替を予想する必要性
では、長期投資で為替の予想をする必要はあるのでしょうか?
私の考えとしては、ほぼないだろうと思います。なぜなら、長期投資では短期的な為替の変動よりも長期視点に立った時のS&P500などの成長が重要だからです。米国S&P500に連動するファンドは、米国優良企業を幅広くまんべんなく投資対象としております。ですので、長期視点では、企業の利益が増加され価格が上昇していくことでしょう。一時的には株価が下落することもあるでしょうが、そうであっても長期では回復する見込みが高いと思います。
もちろん、為替の動きを全く無視するということではありません。為替の動きはリスク要因ですので、適度にチェックすることは必要です。しかし、毎日為替を気にして不安になったり、慌てて売買したりすることは避けるべきです。それでは、感情的な判断によって損失を拡大したり、チャンスを逃したりするリスクが高まります。毎月一度くらいで十分です。よくある長期投資が続かない原因の一つです。為替・株価の動きには適度に距離を置くことが重要です。
サマリー
今回は、為替の予想について記事にしました。
- 為替は複雑な要因で動く
- このため、プロでも為替の予想は難しい
- 為替を予想するのでなく、淡々とS&P500あるいはオルカンに積立していく
長期投資で成功するためには、何よりも「継続力」が必要だと思います。この「継続力」は、短期的な変動に動じずに長期的な目標を見据え、リスク資産を淡々と購入し続けること、またそれを保有し続けることです。この継続力があれば、為替予想などに振り回されることなく、長期投資で成功をつかむことができるでしょう。
事実、私はこのやり方で、含み益のみで1億円を作り出すことに成功して、現在のFIRE生活に至っております。皆様にも本当にこのやり方をご紹介したい気持ちです。
今回もご覧いただきまして、ありがとうございました。
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