私のこれまでの投資歴

自己紹介

先日の記事の通り、私は、組織人としては全くうまくいかない、失敗だらけのキャリアを歩んでまいりました。よろしければ、私の組織人としての道のりのも以下からご覧ください。

良いところが見つからない、褒めるところがまるでないような、社会人人生でした。
そんな私にも一縷の希望がありました。
それがインデックス投資でした。
このインデックス投資こそが、FIREを目指す会社員にとって、ほとんどの場合において資産形成を強力に後押ししてくれるはずです。
これ以上に、簡単に、楽に、効率的に資産形成できる方法はおそらく存在しません。
節約、副業、何よりも自分への投資を怠らずに本業で給料を上げていく、ということも重要には違いありません。
それでも、自分の分身となってお金を稼いできてくれるこのインデックス投資が多くの社会人にとって支配的な資産形成方法には違いありません。

以下、私がどのようにしてこのインデックス投資にたどり着いたかについて、紹介させていただければと思います。

入社5年目

約2,100万円で、郊外で中古マンションを購入しました。
郊外なだけあって、3LDKと非常に広い部屋でした。ただ、私の勤務先である都内への通勤で1.5時間使っておりました。
電車内では座っていけることも多かったのですが、あまりの通勤時間の長さに耐えきれず、このマンションは5年程度で手放してしまいました。
1,500万円で手放したのですが、売買の手数料や、引っ越し費用、リフォーム費用などを考えると、無駄の大きい買い物でした。
特に引っ越し費用と売買手数料は、引っ越し業者と不動産会社へ支払われたものであり、どのような角度から見ても自分や家族の人生の品質を向上させるお金の使い方にはならなかったと反省しました。
金銭面以外でも、引っ越し作業や住所変更に関する事務手続きも無駄な工数であったとつくづく思っております。

今にして思えば、郊外に家を買えばどうなるのか、どんな生活が待っているのか、などについてはほとんど何も考えず、ただ何となくお金を動かしてしまいました。

入社9年目

義父から、マンションを売ったお金を現金のまま取っておくのでなく、投資に使ってはどうか、と何度か緩く勧められておりました。
同時に妻からも、どうせお金を遊ばせておくなら、定期預金にでも入ったほうが良い、と何度か言われておりました。
私としては、正直、面倒でついつい考えることを先延ばしにしておりました。
ですが、ある時、銀行口座にマンションの売却の代金が入っていたため、その銀行の窓口で4%の利率の豪ドル建ての保険商品を提案されました。
銀行員からは、私の口座残高など簡単に把握できるのですから、このような営業から保険商品を購入することは、本当によくある話です。

当時は民主党政権下で超円高と世間で叫ばれており、4%複利で5年間運用すると、今の水準から20円近くさらに円高豪ドル安がこないと元本割れしないと言われ、生来の面倒くささもあって、ごくあっさりと500万円分を契約してしまいました。
その時、窓口ご担当様は、「一度にそんな大金を契約してしまうのか」といった顔つきで、大変驚いた顔をしていたのをよく覚えております。
また、特に約束などしていなかったのですが、その窓口担当様が裏方に行き、副支店長がお礼を言いに来たこともよく覚えております。

契約当時は豪ドルのレートが約84円でした。
5年後の満期時には、為替で20%程度、また複利で20%近く、利益を得ることができました。
長期で保有するのであれば、債権よりも株式、保険商品よりも株式、というのも一般に言われておりますが、住宅購入と同じく、よく考えずに重大な決断をしてしまっておりました。
基本に忠実に、銀行で手数料の高い商品を契約しない、という大原則からはかなり外れた行為でした。
ですが、当時は時代が良く、自分にとっては運良くこの投資は、結果的にうまくいくことになりました。

これに気をよくした私は、証券口座を開設し、本格的な投資を計画することとなります。

入社10年目

当時は、100万円程度の余裕資金があれば、ほぼノーリスクで証券口座のキャンペーンの25,000円程度のキャッシュバックを頂くことができました。FX口座も同様で、ほんの少しの入金などをおこなうことで、ほぼノーリスクで同じく25,000円程度のキャッシュバックをいただけました。
今となっては、大変ありがたい話です。
妻とも協力して、それぞれ楽天証券・マネックス証券で口座開設し、10万円程度の現金キャッシュバックをありがたく頂きました。

肝心の投資の内容ですが、これといったスキル・知識は全くなく、投資の雑誌を2,3冊購入しては、薄い知識を仕入れ、勉強して良い気になっていたのを覚えております。
現金がなかったわけではないのですが、損をすることを極端に恐れていた私は、証券口座開設後の数か月間、全く何も購入できなかったことをよく覚えております。
損をするのが怖い、本当に得するのかよくわからない、けど買って得したい、というのを1時間近く同じところをぐるぐると思考をループさせておりました。
当時の私は、今後上がるか下がるかを腹落ちして理解できないと、千円のお金を動かすこともできない性格でした。
今思えば、プロでも難しい、あるいはほぼ不可能な株価の予想を、投資の素人の私ができるはずはありません。
そんな中、勝間和代さんの、「お金を銀行に預けるな」を読みました。インデックス投資を使えば市場を丸ごと購入でき、よく分散が効き、アクティブ投資よりも簡単で、手数料も安い、なにより機関投資家の平均的なパフォーマンスが出せる、といった投信があることが分かり、これなら自分も安心と理解して投資にお金をつぎ込むことができるようになりました。
また、世に言われる古典的な名著である「敗者のゲーム」や「ウォール街のランダム・ウォーカー」なども読み、これらの名著は私のインデックス投資への継続的な入金を後押ししてくれることとなりました。
ご自分の投資のスタンスが明確になっていない方は、できるだけ早く読んでいただければなと思います。
これらの名著は、きっと資産形成の考え方のベースを作ってくれることになるだろうと思います。

入社16年目

ちょうど、トランプ新政権が始まった年でした。

いまから、約7年前の出来事とは言え、当時のことはよく覚えております。
その時点では、ヒラリー夫人が有利であり、そのことは株価に織り込まれている、したがってトランプ氏が勝利すると、大幅な株安になるだろう、と予想されておりました。

選挙の結果、トランプ氏が勝利し、ヒラリー夫人が負けてしまったことへの失望感から、当初の想定通り一時的には米国株価は大きく下げてしまいました。ですが、そこからトランプさんは法人税減税などの目玉政策を打ち出し、尋常ではない米国株上昇を記録しました。

結果的ではありますが、従来の予想に反して大幅な株高が続いたのです。マーケットのプロの予想というのも、重大な局面ではほとんどあてにならないものであり、かつ言ったら言いっぱなしであり、自己の発言の検証などは決してしないものなのだと改めて思います。

このタイミングで、私はついに億り人の仲間入りを果たします。
ですが、浮ついたことは全くなく、淡々と積み立て投資を続けておりました。
結果論ではありますが、生来の面倒くさがりな性格が、私の資産形成を助けてくれました。
また、このあたりから投資の毎年の含み益が、年間の給与とほぼ同じかそれ以上で発生するようになってきました。

入社23年目

気が付くと、二億り人を達成しました。
このあたりになると、わずか数日の間で、総資産額が数百万程度乱高下するようになってきました。
自分の総資産の変動の支配的な要素は、もはや毎月固定的にもらえる給与ではなく、投資のほうが主たる要素となっていることは明らかでした。
ここに至って、会社を辞めても大丈夫だろうと判断に至り、退職を決意しました。

会社員人生の振り返り

私の組織人としての出世競争としては、おそらくは上位85%くらい(下から数えて15%くらい)という感じです。
国立大学・大学院まで出て、この成績では完全な負け組です。

日本国内ではあまりにも無責任に、「努力すれば誰にでもチャンスがある」、という価値観が広められすぎている感じがいたします。
このような価値観は、自分自身の社会人人生に当てはめて考えてみると、正直正しくない部分はあると思いますし、とても有用であるともいえないと思います。
根本的に、会社員として成果を出すための能力には大きな個人差がある以上、画一的・普遍的にこのような考え方は成り立たないはずです。
正しい考え方に基づくのであれば、ある一定のレベルで自分なりに努力したのであれば、その結果はそのまま受け入れてよい、ということだろうと思います。

投資人生の振り返り

その一方で、私の投資成績は出来過ぎなくらい、非常によくできたと思っております。
インデックス投資には、資産形成を劇的に改善させる仕組みが、本質的に備わっております。
日々の生活でそのようなことを感じ取れなかったとしても、継続すればだれでもチャンスが訪れます。

投資や金銭面での成功だけが人生の支配的要素ではありません。
誰が何と言おうと違うと思いますし、一人一人が心の中でそのように考えればよいことだと思っております。
ですが、ほとんどの人にとって、お金がなければ自由とは言えませんし、お金があれば人生の選択肢が増えるということも簡単に想像のつくことかとも思うのです。

何事もやらなければ、人生変えられません。
また、始めるのに遅すぎる、ということはありません。
このブログを見て、行動を起こしてくれる人がいてくれれば、私もうれしい限りです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました