私の20代、30代のころは、仕事が嫌いで仕方がありませんでした。今振り返ると、職場に行こうとすると電車の中で、ストレスで腕が痺れてくる感覚がありました。もしくは左腕全体の感覚がなくなるようなことだったり、耳鳴りする、だったりという時期が10年近くありました。今回は、そんな私がどう変わって仕事が好きになり、FIREするに至ったか、ということをご紹介します。私の職歴については、以下から先にご覧いただければと思います。
こちらが後編になります。
FIREを目指す皆様の中にも相当な割合で、仕事でのストレスを感じている人が多いだろうと思います。
私の場合、性格的にどうしても会わない同僚・上司がいて、彼らと顔を合わせることがどうしてもいやでした。人とのコミュニケーションが苦手で、それが原因で業務面でもつい孤立しがちであり、結局、イージーな仕事しかやらせてもらえず、あるいは難しい仕事をやり遂げることができずに、また孤立してしまう、という悪循環に陥っており、簡単に抜け出すことができませんでした。
そのような職場で我慢を続けるのではなく、どういうスタンスで臨めば楽しくできるのか、ということを私の経験も含めてまとめてみました。
仕事が嫌いで定年まで働けるか
以下は、厚生労働省の調査で明らかになっております。
仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合は、
令和3(2021)年は 53.3%であり、依然として半数を超えている
このように、仕事、人間関係などで強いストレスを持ってしまうことは、会社員であればほぼ全員が簡単に想像できることです。そのうちの多くの人は、それでも毎月の給料が必要なので、毎日出勤しております。そのようにいやな思いをしながら、FIREするまでその職場で仕事をやり続けるというのも、FIREの計画が途中で頓挫する可能性が高いと思います。
FIREをすれば、そのようなストレスからは解放されるので、確かに楽しい毎日が待っているかもしれません。ですが、その楽しい毎日を迎えるために、その期間をストレスで犠牲にするというのも、人生を大きく無駄にしているだろうと思います。
もしも、そのように我慢しなければならないと考えている人がいたら、それは考え方を改める必要があるのではないでしょうか?
仕事に没頭する
30代当時、私は特別にホリエモンのことを好きでも嫌いでもありませんでした。ただ、上の通り会社が嫌でたまらなかった私は、たまたま通りがかった書店で、彼の『ゼロ―なにもない自分に小さなイチを足していく』を手に取り、少し立ち読みしてから購入しました。この本のタイトルの「何もない自分」というのが、まさにちょうど自分のことを指していると表紙で感じてしまったためです。
人は「仕事が好きだから、営業に没頭する」のではない。
順番は逆で、「営業に没頭したから、仕事が好きになる」のだ。
ホリエモンが言うには、仕事が最初から好きだったわけではなく、仕事に没頭するから仕事が好きになる、というのです。仕事に没頭するから、その仕事をたくさんこなすことになり、その仕事に詳しくなる、そうすることで経験値がたまっていく、ということです。
彼の発言や考え方に反発を覚えてしまう方も多数いるのは事実だろうと思いますが、少なくともこの点だけは確かにその通りだと素直に思います。
まず、目の前の仕事に「没頭」する。そうすると次のまた新しい仕事をやることになり、また「没頭」する。これを続けていくと、小さな領域ではあるかもしれませんが、その仕事については、周囲からは一定の評価がえられることとなり、また自分自身の専門性が確立されていき、最終的に「仕事が好きになる」という状態になります。
また、その裏返しではありますが、仕事が嫌いという人の多くは、単なる「経験不足」ということです。これもその通りであり、何事も経験不足というのは、仕事のスピード感は出ませんし、低レベルなアウトプットしか出せません。経験不足が原因で仕事が面白くないのであれば、異動で別部署に行っても、人間関係が変わっても、転職が成功したとしても、面白くはならないはずです。
何歳からでもチャンスはある
20代のころは、同期との仕事のパフォーマンスの差は小さいものだろうと思います。ですが、30代になると通常はもう取り返しのつかない差となり、多少心を入れ替え、真面目に仕事に取り組んだ程度では到底追いつかないような大きな大きな差が開いてしまいます。この辺りから、年下の上司が現れ、他人と比べていやな気持になってしまうのだろうと思います。
こういった人たちは、逆転を狙って、転職しようということも考えるのですが、そのような考え方ではおそらくうまくいかないでしょう。転職先の人事部も、そのような心理はよくよく心得ているはずです。
私の場合に置き換えると、よくわかります。個人バレしてしまうので詳細は書けないのですが、私の場合はコミュニケーションが非常に苦手ではありましたが、技術系の職種であり、コンピューターに接して、プログラミングやサービスなどを触れたりすることは苦手意識はありませんでした。そんな私も、あるグローバルベンダーの装置を実際に触り倒して、その装置に精通し、お客様に提案し、同僚にはその知識をレクチャーして、またその装置を学習して、ということを繰り返しました。
もちろんこれだけですべてのストレスがなくなるとまでは言いませんが、少なくとも会社が嫌になる、ということはだいぶ少なくなりました。こういった状態になると、そのベンダーの製品の売り方、利益率、商流などさらにスキル・知識を横に広げていきたくなります。もしくはそれを足掛かりとして、社内で誰もチャレンジしたことのない領域に足を延ばしていくことで、社内で貴重な戦力になることだって十分に可能です。
ホリエモンの言う「仕事が好きになる」という方法には、上で見た通り再現性があり、何歳だからできない、効果は低い、ということはありません。他のことについては、なんともわからないのですが、このことだけについて言えば、年齢は関係ありません。始めるのが早ければ早いほど、ストレスフルな日々を終わらせることができる日も早くなります。ですので、皆様も今日から始めてもらえれば大変うれしいです。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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