FIREに向けてすべきこと-住宅購入か賃貸か

FIRE後の住宅

巷では、賃貸と持ち家どちらが得であるか比較した書籍・ネット記事・youtube動画が多数で回っております。それだけ、賃貸にせよ持ち家にせよ、人の関心をひきやすい重要なテーマであると考えられております。

このブログでは、どうやればFIRE達成できるか、なにをすればFIREから遠ざかるか、が最大の焦点なので、そこにフォーカスしていきたいと思います。

ですので、本記事の対象者は、すぐにあるいは遠い将来にFIREしたい方が対象です。

なお、少々身もふたもない言い方をしますが、経済合理性以外の判断ポイントも多数あるかと思います。保有しているだけで、安心・満足・自信につながるような気持ちも大変よく理解できますし、そういった価値観は尊重されるべきものと思っております。こういったものに重きを置くのであれば、無理して賃貸を選択する必要はないだろと思います。

一般的な比較

住宅を購入するかどうかで判断するのは、一般的には以下になるだろうと思います。

持ち家 賃貸
転勤することのリスク 誰かに貸す、売却するが、借り手・買い手が見つからないリスク 特になし
値下がり・値上がり ある(自身の資産であり、通常数千万円するケースが多く、ポートフォリオが大きく変動する) 特になし
ポートフォリオの分散 分散が難しい。ローン返済が完了するまでは、おそらく円建て不動産が8割程度を占めるものと思われる。 分散させることは比較的容易
費用対効果 高い 低い

 

転勤のリスク

転勤のリスクというのは避けられないだろうと思います。ただし、日本の会社の人事制度も最適化されてきておりまして、ジョブ型雇用なども広く知られるようになってきたため、昔ほど意味のない人事異動による転勤(子供が生まれたら転勤、住宅を購入したら転勤、声が小さい人は転勤)は少なくなってきている、というのが私の感覚でした。多くの会社としても、そのような異動は意味がないものと明確に理解してきているのだろうと思います。

ただし、キャリアアップを兼ての転勤ということも、考慮に入れて置ておく必要はあるだろうと思います。今は想像できなかったとしても、1年後かもしれませんし、それは5年後に違うキャリアあるいは1ランク上のキャリアを歩みたくなるかもしれません。例えば、ある離れた都市の支店長のポジションが空席になり、自分が承諾すればそのポジションに昇格できる、などの場合です。こういったこともある程度は考慮しておく必要があるだろうと思います。

値上がり・値下がりのリスク

近隣のあるいは自身が住んでいるマンション価格が上昇するような場合は、まったく問題ないことですが、反対に下落することも想定しておく必要があります。

よくマンション営業が「駅近なので、価格が下落しにくいため、途中で手放す場合でも大丈夫」と言って購入を勧めてくることがよくあります。ですが、本当にそのように資産価値の高いマンションが割安に放置されているということはないのでは、と疑いを持った方が良いと思います。そのような物件は、プロの不動産投資家が虎視眈々と狙っており、不動産営業が私たち個人に営業をかけることはないためです。

何より、そのように利便性の高いマンションは、周辺よりも値段が高くなりやすく、その分だけ価格下落のリスクを背負うことになりやすいです。駅近の便利なマンションを購入した後、「自分は高値掴みをしたかも」と悩みながら日々過ごしながら住宅ローンを支払い続けるのも抵抗ある感じがします。

ポートフォリオの分散

資産形成してFIREを計画するのであれば、ポートフォリオの分散も需要になってきます。これは自分の資産を日本円で持つか、ドルでも持たせておくか、国内外の株式、債券、不動産をどのくらいの比率で保有しておくか、というバランスのことです。

表に記載の通りなのですが一般の会社員にとって、都心の住宅というのはどうしても金額が大きくなってしまいます。30年かけて、住宅ローンを完済させ、自宅が自分の資産となっても、気が付いたら資産の8割が日本不動産と2割が現金だった、ということになりかねません。「卵を一つのかごに盛るな」の原則から大きく外れる行為です。

株式・債券、国内、国外と分散をきかせて保有したいものです。

費用対効果

費用対効果が高くなることは疑いないだろうと思われます。どのような商品であれ、十分長期に利用する前提で購入とレンタルどちらが得であるかというと、購入になります。長期で住み続けることが分かっているのなら、持ち家はよい選択になるのではないでしょうか?

最後に

上の通り、住宅を保有することに特別な思い入れがある、経済合理性だけでは語れない安心を感じられる、長期でそこに住み続けられる、という方は持ち家を持つというのはよい選択だろうと思います。住宅ローンから解放され、老後に家賃という大きな固定費を払わなくて済むというのは、早期退職者にとって大きなメリットです。

ですが、早期退職をしたくて、かつどうするか迷っている方は、私としては当面賃貸にしておくことを強くお勧めしたいです。今回の記事のメッセージはここになります。

持ち家を購入すると、大きなローンを背負うことになります。そのローンを返済するためには、安定した収入が必要です。場合によっては、ローン返済のために意にそぐわない仕事を続けることになるかもしれません。
また、何らかのライフプランの重要な変更に迫られた場合、自動車を売却するように、気軽にマンションを売却できません。それでも売却する場合には、内覧の準備、売却先を見つける、各種事務処理、不動産業者への手数料などのオーバーヘッドが発生します。

一般に不動産営業は、その人の求めるマンションではなく、その人が組めるローン上限のマンションを勧めてきます。彼らの立場からすれば、これは全く合理的です。また、一生に一度の買い物ですので、購入側としても最大限ローンを組んでの物件に目が行ってしまいます。本来、必要以上の生活レベルの住宅を購入することになってないか、よくよく注意する必要があります。

何より、持ち家を持ってしまうということは、海外勤務や地方移住など、自分が今後体験や挑戦したくなる様々なことへの足かせになってしまうかもしれません。
人生守りに入ってしまうのではないか、ということです。

私たちは、住宅を保有するために生まれてきたのではありません。住宅ローンなどに縛られることなく、あなたはもっと楽しく豊かな人生を送るべきなのです。

 

今回もご覧いただきましてありがとうございました。

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